先日、母が亡くなり葬儀を執り行いました。
私の母は、介護施設に入居していましたが、4月の末に病院に緊急搬送されました。病状が落ち着いたものの、そのまま治療が必要ということで、6月に長期入院ができる病院に転院しました。その際のお医者さんの説明でも、余命を告げられていたのですが、ほぼその通りの期間を生き、9月末にこの世を去りました。
母の遺体は、(自宅に戻ることなく)病院から直接葬儀会館に直行し、そのまま通夜・告別式を執り行いました。ですので、一般的な流れと比較するとイレギュラーケースかもしれません。嫁に出た娘が実家の葬儀の施主(喪主)となるケースも、今はあまり多くはないかもしれませんが、将来は、増えていくのではと思っています。
今回、私が経験したことで少しでもお役に立てることがあれば、と思いました。リサーチして書いた記事ではなく、リアルに経験した事なので、「一般常識」的なこととは異なる部分もあるかと思います(もしかしたら記憶違いがあるかもしれません)。何卒ご了承ください。逝去から通夜・告別式までのスピード感、流れ的なことと、その後の手続き的なことのイメージをつかんでいただけたら、幸いです。
1. 逝去から遺体搬送
病院からの連絡(逝去)
病院から「母の容態が危険な状態だ」と連絡が入ったのは、午後10時を過ぎた頃でした。すぐに病院に駆けつけるべく準備をしたのですが、家を出ようとした時に、心停止の連絡がありました。間に合いませんでした。
実は今回入院する際に、「おそらく(余命は)3ヶ月程度になるだろう…」と聞いていました。そのため、病院から連絡があるたびにドキドキしていました。その緊張感からやっと解放された、というのが正直な感想でした。悲しいという気持ちよりも、これから自分が背負うべき役割の大きさに、若干気が重いというか、プレッシャーの方が大きかったように思います。
とにかく、ここからあわただしく時間が過ぎていきます。
関係各所への連絡(病院にて)
亡くなったらすぐに親族・親戚・お寺・葬儀会館に連絡をすることが必要です。
病院は、自宅から車で10分ほどの場所にあったので、すぐに到着しました。正面玄関も、受付も開いていません。インターホンで連絡をすると、当直の先生が出てくださいました。「少しお待ちを」といわれ、待合室で待つこととなりました。
待っている間にまず、大阪に住むおじ(母の弟)に連絡しました。おじは、翌日名古屋に来てくれることになりました。
またおじから、「すぐお寺に連絡するように」といわれました。
夜も遅かったのでおじに言われなければ電話できなかったと思います。うちは、お世話になっているお寺があったので、すぐに携帯で連絡をしました。お住職様には、「病院は長時間置いてもらえないので、(自宅に連れ帰らないのであれば)すぐに葬儀会館に連絡するように」といわれました。病院から指示があってから連絡するのかと思っていたので、こちらも教えていただいて助かりました。
お住職様には、母が亡くなったことだけを伝え、詳細は翌日に再度ご連絡することとなりました。
かつて祖母は介護施設に付設の病院で亡くなりました。その際、葬儀会館を事前に決めていなかったので(…というか、決めている人の方が少ないのではないか、と思います)、遺体の搬送にかなりのタイムロスがありました。このことを教訓に、祖母の告別式のあと、葬儀会館の互助会に入会しました(その葬儀会社では、現在、「会員制」のみの運用で、「互助会制度」は廃止になったそうです)。
…というわけで、今回は葬儀会館は決まっていた(互助会に入会していた)ので、すぐ連絡をしました。急なことだったので、ネットで調べて、コールセンターに電話。電話番号や名まえなどで照合され、会員であることを確認してもらえました。
告別式を行う会場(家から一番近い場所)を決めたあと、病院の場所等伝えると、1時間ほどで搬送用の車で迎えに来ていただけることになりました。
そこまでで午後0時近くなっていたので、父方の親戚には翌朝連絡することにしました。
- 家族、親族(全員に連絡する時間が無い場合もあるので、優先順位をあらかじめ決めておくとよいと思います)
- お寺(お付き合いしているところがあれば。なければ一旦保留)
- 葬儀会館(会員になっているところがあれば。会員証等手元になくても、電話番号や名まえ・住所などで照会してくれる)
- 2.&3.ともに無い場合には、病院(介護施設)から紹介してもらえる場合が多いので、相談してみること
病院から葬儀会館へ
葬儀会館の搬送用の車が到着するまでに時間があります。待っている間に「死亡診断書」が出来上がりました。この書類はとにかくいろいろな場面で必要になる重要書類なので、大切に保管しておきましょう。
動揺していると、いただいた書類をうかつにどこかに置いてしまったり、どこにしまったかわからなくなる…ということがあります。自分で持っているのが不安な場合には、「ここにしまっておくから覚えておいてね」としまった場所を家族と共有しておくか、いっそ家族に持っていてもらう、などをしておくとよいかもしれません。
2. 通夜・告別式についての説明(葬儀会館にて)
遺体の搬送(葬儀会館へ)
葬儀会館へは、深夜ということもあり、渋滞もなく、車で約15分ほどで到着しました。
家族控室のようなところに通され、「ご葬儀の手順」という小冊子を元に、通夜・告別式までの流れの説明を受けます。
母がまだ亡くなって1~2時間しか経っていないのに、母は完全に「故人」であり、その「お葬式」の打ち合わせをしている、ということの現実味は全くありませんでした。ここでも、「悲しい」というよりは、「ちゃんと考えて、決めなくては」というプレッシャーの方が強かったです。
通夜・告別式の流れ説明
通夜・告別式については「決めること」がたくさんあります。悲しみに浸る間もなく、淡々と粛々と「何をどうするか」を決定していかなくてはなりません。
「ご遺族の皆様へ」と書かれたプリントがあり、そこにうち合わせまでに準備しておくこと、確認しておくことが書かれています。必要事項は葬儀会館の担当者の方が説明しながらメモをしてくださるので、ここではひとまず、聞いておけば大丈夫でした。
通夜・告別式の日程確定
早速、通夜と告別式の日程の確定をします。
友引が入る関係で、通夜を2日後、告別式を3日後に行うこととなりました。
翌日「打ち合わせ」を行います。
こちらはは翌日の午後1時半からとなりました。それまでに確認(&準備)しておくこととしては、
- 死亡診断書
- 記入済の死亡届(「記入済」とありますが、基本的には打ち合わせの時に説明を受けながらの記入でした)
- 遺影の写真
- 会員証書(葬儀会館の互助会など)
- 印鑑(シャチハタ以外のもの)
- 宗派の確認
- 棺に入れたい思い出のもの、会場に飾りたいもの
- 故人の思い出の写真等(希望があれば)
との事でした。
お寺には翌朝連絡して「枕経」をあげに来ていただく時間を決めることとなりました。
ここまでで、一旦当日の打ち合わせは終了。家に着いたのは、午前1時近かったかと思います。
実はこの日、昼間に一度病院から病状についての連絡があり、少し好転しているようなことを聴いていた矢先だったので、1日の感情がジェットコースターのようになっていました。この日の夜は良く眠れたのか、あまり眠れなかったのか、約1ヶ月経った今では記憶が曖昧です。
3. まとめ
病院で亡くなった場合には、できるだけ速やかに遺体を搬送する必要があります。悲しみに浸っている暇はほとんどありません。すぐに関係各所に連絡をし、さまざまな手配をしていくことが必要になります。
- 関係各所に連絡(家族など優先度の高い人たち、お寺)
- 遺体の搬送手配(葬儀会館)
- (遺体搬送後)葬儀会館にて、葬儀(通夜・告別式)等の流れについて簡単な打ち合わせ、および翌日の打ち合わせの時間確認
亡くなってから、悲しみに浸る間もなく、病院からすぐに葬儀会館に遺体を搬送し、葬儀会館で通夜・告別式の打ち合わせとなります。私の場合は、ある程度余命宣告されていたので、その期間、心の準備ができたいたように思いますが、それでもやはり動揺していたと思います。
「亡くなる前の準備」はなかなか難しいと思うのですが、「健在のうち」に願掛けのような意味あいも込めて、もろもろ決めておいたり、整理しておいたりするとよいのかな、と思います。
亡くなった時間が昼間だと、連絡する時間があるのですが、母のように夜遅くだと、どこまで連絡してよいのか、どこに連絡するべきなのか、の判断が難しかったです。うちの場合は、「お寺」と「葬儀会館」が事前に決まっていたことがかなり良かったな、と自分では思いました。
関係のある「お寺」が無い場合には、「葬儀会館」の無料相談や生前見積もりなどに行って、いざという時どうしたらよいか、事前に相談しておくのもよいかなと思いました。
✔ 職業:ライター
✔ 猫好き、読書好き、「勉強嫌い」の勉強オタク
✔ 予備校勤務ののち、留学経験なし、実務経験なしから中国語通訳
✔ TOECI700点台から1年間の独学で、最高スコア820
✔ 試験に合格するための勉強法と、勉強に便利なガジェット情報を発信